アドラー心理学とは

<アルフレッド・アドラーとは>

アドラー心理学の創始者であるアルフレッド・アドラーは1870年、オーストリアのウィーン郊外でユダヤ系の家系に生まれ、ウィーン大学の医学部を卒業、眼科・内科・小児科を経て精神科医になりました。

1902年には精神分析の大家ジークムント・フロイトに招かれ、後にはウィーン精神分析協会の会長に就任します。しかし、1911年には学説の対立からフロイトと袂を分かち、「個人心理学」という独自の理論体系を創設します。

第二次大戦の影響による停滞を経て、後にドライカースら弟子により復興・現代化された理論が、現在、アドラー心理学という名で広く知られるようになったのです。

アドラーの理論は、心理学の世界にとどまらず、最近注目を集めている禅やマインドフルネスといった宗教的・スピリチュアル的な思想や、はたまた、『7つの習慣』のコヴィー博士や、『道は開ける』のカーネギーなど自己啓発の大家の主張ともクロスオーバーします。

つまり、心理学に特に興味がなくとも、また、心理学の基礎的知識がなくとも、十分にその思想の意味を実感でき、実生活に活かすことができるというわけです。

 

<アドラー心理学の基本的な考え方(理論)とは?>

ここでは、アドラー心理学の基盤を構成する6つの理論をご紹介します。

各論の詳細は、それぞれのページをご覧ください。

目的論 

 人間の行動には、その人の意思を伴う目的がある

全体論

 理性と感情、意識と無意識、心と身体を分けずに全体で捉える

認知論

 人間は、自分流の主観的な意味付けを通して物事を把握する

対人関係論

 人間のあらゆる行動には、相手役が存在する

自己決定性

 人間は自分の行動を自分で決められる

⑥ 共同体感覚

 人間は、共同体の中で所属感・信頼感・貢献感を求める